「無名 / unnamed」について

 きょう、犬が好きな女の子の気持ちについて考えた。わたしは、犬より猫が好きで、好きと言うよりあいまいな妥協していた。猫が欲しいわけでもない。単に犬の主人という責任を負いたくないのかもしれなかった。

 犬を好む女の子は、彼女自身が、主人でいたいのにちがいない。

 どろっとして、口をあーんと開けて泣きたいのに、そこでピタッと止まってしまうようなふしぎな展覧会だった。小説と陶のコラボレーション。「無名」という題がついている。読みながら観るという体験が面白かった。そして、あの犬とも狼とも言えないケモノが、内側にぽーんと飛び込んできたのだ。たくさん口を開けて。*東山三条 KUNST ARZT にて、11月1日まで。

 子供の時に母親から叱責されて、悲しくなって泣くのだが、激高した彼女に理詰めで問い詰められる。何かをやったんだと思う。何かやったから叱られているのだが、なんでやったんだと言われても、そんなの分からない。とっくに思い出せない。「泣くな」(甘えるなが言いたかったらしい)と言われても、泣いてしまって、シャックリが止まらなくなる。その時の不格好な、名付けるのがむつかしいなにか、何かを見たような気がした。

 高校生の姪っ子はウサギを飼っている。ウサギは口をあまり開けないな。バナナが好きなウサギらしい。
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