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 日曜日、大阪、中之島の国立国際美術館で「貴婦人と一角獣」展を見てきました。タペストリー(フランス語ではタピスリー)は、展示物保護のための薄明るい照明のもと、一部屋にまとまって飾られていました。大事に保管され、よく残っているのですが、時間の流れによる多少の褪色はあります。それを古ぼけさせない展示の工夫が際立っていました。

 人の目には、見たいものを見たいように見るという、その人それぞれの癖があります。ということは、気にならないものはスルーされ受け取られず、漠然とした印象しか残りません。一角獣と貴婦人以外の、獅子も、それ以外の動物たちも、侍女や背景にある植物、豊かなオレンジの木を見ない人は見ない。を踏まえて、大きなデジタル映像によって引き起こし、個別に比較し復習します。それは、散漫に頭の中で散らかっているものを鮮やかにインプリントしてくれる一手間でもありました。
 字幕の詩的で音楽的な文章は原田マハさん。
 
 隣に座った老婦人が、夫である人に「よかったね、見応えがあった」と囁いています。

 見ることに、教養と努力が必要らしいと知ったのは割と最近です。それまでは、見たら分かるはずとまで思っていました。しかし、どんなに見ていないかを、デジタルシアターの部屋でまず確認するわけです。その後、当時の宗教風俗の文物や、同時代の違う国のタペストリーを見ること出来、貴婦人と一角獣の印象深さが思い返されるのでした。
 そこにはないけれど、そこにかつてあった色鮮やかな赤の効果や、咲き広がる水仙やパンジーに三色スミレ。その余韻。

 帰ってきて、無性に一角獣を描きたくなりました。貴婦人の代わりに少女。この頃の少女は、畳の生活をしないので、にょきにょきと足が長いなーと思います。
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by madozukin | 2013-08-07 02:11