詩人ワニ madozukin.exblog.jp

ちいさいボート

 あおい
 ちいさな
 二人乗りのボート
 タイムマシーンのつもりだったんだ
 おかあさんに叱られて
 どこへも行くところがなくて
 漕ぎ出しだら
 
 岸へもどれなくなった
 あのとき
 どうやって助けをもとめたのだっけ

 わたしは
 あの子より
 ひとつだけ年上だから
 あの子が泣いても
 しっかりしなきゃと思っていた

 助けてくれたのは
 通りかかった近所の人
 と駐在さん

 家に帰ったら
 もっと叱られたけど
 二人で漕ぎ出したとき
 水辺に波紋が立って
 ふあんと嬉しさが押しよせてどきどきした

 行くのだ
 ぴぃぃんと伸ばした
 指の先
by madozukin | 2009-01-24 01:33 |