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詩人ワニ madozukin.exblog.jp

マンガと詩


by madozukin

不思議さん

 ある朝、いきなり憑き物が落ちる。前と同じではいられないことを知る。不思議さんは、たぶん、自分のこころと向き合いたくない。むしろ目を背けたい。

 さて、わたしは、一年近く不思議さんの招いた騒動にまたもや振り回されていた。またもやというのは、妹に振り回されて以来ということである。振り回されるのはこちらにも原因がある。わたしが、目を背けている部分と、彼女が目を逸らしている部分が合わさって、良くない共鳴を引き起こす。

 だから、彼女を責めても、わたしの問題部分が解決しないと意味がないのだ。




 最初、わたしは、わたしを激しく非難した人に注意を払った。彼女は、不思議さん一と違いリアリストを装っていたが、どうも系統のちがう不思議さんであった。なぜ不思議かと言えば、彼等は、決して直接向き合わず、わたしに自分の気持ちを訴えるのである。伝えなくてはならない、肝心の相手へは、当たり障りないことしか言わない。確かめない。そして、よくよく考えたらわたしは部外者なのである。

 次のようなことが起こった。不思議さん一は、不思議さん二に言うべき内容をわたしに漏らす。わたしは、困って不思議さん二にその内容を伝えた。また、不思議さんは二は、なぜか不思議さん一への怒りを、前後の脈絡のない文章で、「わたしの問題点として」抗議する。二人は、けっして話し合わない。けれども、つねに仲良しの錯覚は維持されなくてならないから、怒っている相手に対して奇妙に愛想だけ良い。眩しそうな顔してニコニコ笑う。
 
 この気持ち悪さはなんだろう?わたしの間違いは、わたしに原因があるかもと思い詰めてしまったことだ。正解は、わたしに関係がないからこそ、わたしを出しに使ったのだ。
 
 仲良しごっこは気持ち悪い。エゴが一致している結果に過ぎない。みんなから愛されたい弱虫は、だからまんまと騙される。
by madozukin | 2009-04-08 01:53 | メモ