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詩人ワニ madozukin.exblog.jp

マンガと詩


by madozukin

深刻にならないための方法

 雨上がり、花壇にうようよいるナメクジを割り箸で拾う。植えたものは半分枯れて半分残った。思い通りになんかならない。思い通りになるかのような病を患っているじぶんを感じる。

 日本画家の松井雪子さんが、作家はナルシズムであることを強迫されると書いておられた。上手くて独特に凄味がある。ナルシズムと強迫観念で検索したときに出てきた新聞記事のインタビュー。ナルシスティックな人に悩まされていた頃だった。最初に松井さんに興味があったのではない。
 ナルシズムがつよくてバランスがわるい人は、わたしにとって、まずちちがいる。優秀だけども才能はたぶんない(意外性と構築力が凡庸だから)。例の人も、おそらく普通に気が弱かった。そして、二人とも「個性」という言葉に囚われ過ぎていた。しかし、個性って努力とは異質なところにあって(努力無くして開花しないが)、平凡を良しとしない不幸もあるのである。
 
 というのは、昨日、京都精華大学であった横浜聡子監督(ジャーマン+雨)の話を聞いたから。彼女のコトバは、彼女の中にある情報のほんの一部分を抽出したに過ぎない。

 台所の窓から匂う、独特の香りは山からのものではなかった。地理的にもやや離れている。近所の神社のドングリの花でもなく(とっくに終わっている)、わたしが、干していたミントの葉が乾いた匂いだったという落ち。窓辺は風が通るから。。本当にいい香り。
by madozukin | 2009-06-05 18:01 | メモ